「極座」プロジェクト

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「極座」プロジェクト

究極のフォーマルウェアを目指して

■基本コンセプトは「原型」

気品ある「正礼装」の完成形を目指して、部門の垣根を越えた総勢23名の社員が1年3ヶ月の歳月をかけ、糸・生地・パターン・縫製など、あらゆる角度から「フォーマルウェアのハイエンドモデル」を研究。
フォーマルのパイオニアならではの「究極の正礼装」を目指しました。


■生糸から染色、織機から反物へ

目指したのは「最高の絹」。
絹糸は、通常、繭を温風で乾燥し乾繭(ほしまゆ)にしてから紡いでいきます。
今回は、シルク本来の風合いを引き出すために、健康で新鮮な繭を生きたまま製糸工場へ搬入し、製造工程で予想される糸へのストレスを最小限に抑える工夫をしました。この工程によって、熱による糸へのダメージを大幅に減らすことができるのです。新鮮な繭から紡いだ生糸は極々細の2.2デニール。この極々細の糸を13本拠り合わせて、27デニールの糸に加工しました。
次は、この絹糸による機織です。通常の高速レピアでは糸にストレスを与えてしまうため、低速のフライ織機を用いて、時間と空気を一緒に織り込んでいきました。
このようにじっくりと手間を掛けたことで、官能的で暖かく、いつまでも触っていたいような風合いを持った、見事なまでの艶を放つ、ダブルサテンの絹織物が完成したのです。





■パターン検討、いよいよ縫製へ

パターンの研究は特に重要なポイントとなりました。
生地の縫製テストによって、横方向よりは縦方向が強く、横地の目の切替えではツノが出ることが判明。また、熱やストレスを加えないで織り上げたためか、アイロンで組織がつぶれ、アタリが出やすいという、正に「お蚕ぐるみ」の生地であることもわかりました。
繊細な生地の特性に合わせて、ワンピースはダーツをできるだけ使わず、縦の切替えでシルエットを作るデザインに変更。ジャケットも過度なアイロンワーク(くせ取り)ができないため、12枚接ぎでシルエットを出し、襟も身頃続きではなく切替えにするなど、素材に合わせたパターンを作成し、何度も修正を重ねました。


■仕立て(縫製から仕上げまで)

繊細すぎる生地、この特性ゆえに一般的な洋服作りのテクニックは通用しません。
生地の裁ち端がほつれやすいことから、全てのパーツには細かい針目のロックミシンをかけて補強を施し、熱や圧力にも弱いことから、アイロンや蒸気をあてる場合には細心の注意を払います。
さらに、接着芯を使用すると大きく響いてしまうといった問題も発生、パターンの再検討が必要となりました。ワンピースの裾はどんでんにしてスレキをかませ、裾のまつり上げが表に響かないように工夫。ジャケットの芯は自然なふくらみを出すように、昔ながらの毛芯の手縫い(ハ刺しと言われるテクニック)を取り入れ、襟や前端や裾の合わせには「星入れ」という細かい作業を手で行いました。袖つけも、ぐし縫いでは影響が出るため、何回も仕付けをし、アイロンで馴染ませながらの細かい作業。身頃はアイロンで丁寧にくせを取ることで、自然なカーブを実現しました。
このように試行錯誤を繰り返しながら、洋服作りの様々なテクニックを結集し、「究極」を目指したのです。





■究極のフォーマルウェア~正礼装~

様々な検討と修正を重ね、着手から1年3ヶ月、プロジェクトチームが目指した気品ある究極の正礼装がここに完成しました。
糸、生地、パターン、縫製など、服作りには様々な工程があります。この「極座プロジェクト」では、「服作り」という工程に正面から向き合い、1つ1つ真摯に取り組んでまいりました。
こうした歳月を経て完成した「究極のフォーマルウェア~正礼装~」、正に服作りの新しい視点を得ることが出来た作品です。

東京ソワールでは、この研究成果を踏まえながら、今後もさらに丁寧な商品開発を行うことで、いつまでも皆様に支持されるフォーマルウェアをお届けしてまいります。





■協力企業一覧
表地  :  (株)マツモトシルク   行方工業(有)   佐米染色(有)
裏地  :  旭化成せんい(株)
芯、地肩パッド  :  東海サーモ(株)
ボタン  :  (株)アイリス (有)三広
ボタン  :  (株)アイリス (有)三広
縫製  :  福島ソーイング(株)(ジャケット)  ドレスオオト(ワンピース)
ご協力頂いた企業の皆様に厚く感謝いたします。

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