江戸しぐさ~こぶし腰浮かせ~

心ほっこり“江戸しぐさ”
今月号から「江戸しぐさ」について掲載します。
「江戸しぐさ」ってご存知ですか?別名、「ふるさとしぐさ」「繁盛しぐさ」「商人しぐさ」ともいいます。「しぐさ」は思草と書いて、「思いやりを持った行動(草)」をいいます。
それは
①小さなコミュニティで仲良く円滑に生きる知恵
②商売繁盛のノウハウ
③自分への戒め、心構え
など広範囲にわたっていますが、それは現代にも通じて大事なことを思い出させてくれるのです。

こぶし腰浮かせ
江戸時代、さ渡し舟はお互いさまの乗合船。狭い舟の中、当時譲り合うのは当たり前。乗る人たちがより多く乗れるように、座っている方の横に少しの隙間があれば「こぶし分の高さに腰を浮かせ横に少しずれ詰めていく」結果、空席ができ座れるような思いやりあるしぐさです。
現代で言えば、電車、バスでのあり方になりますね。先日、「こぶし腰浮かせ」の基本のような姿を見たのでした。ドア近くに座っていた一人の女子高生、おばあさんが乗車してくるのに気がつき、すぐ声掛けと一諸に行動に移していました。(考えずして行動に移す・・これぞ江戸しぐさ)
「少し詰めますので座れますよ」とそのおばあさんも「ハイ どうもすみません」と少し広がった席に腰を降ろしたのでした。なにげない行為が、周囲に優しさをかもしだしていて素敵でしたね。見ているこちらも心が温まるようでした。そう、勇気を出して「お席詰めますよ!」などと声掛けをして周りの方に協力を促すようにしてみてもよろしいですね。
今、スマホに時間を取られ行動に移せない方が多い中、スマホは小休止して、ちょっとした思いやり、優しさを広げてみませんか。

岸 正則

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